犬はスキンシップが大好きって本当?撫で方のコツについて

犬とのスキンシップが大好きという飼い主は多いですが、愛犬からはどう思われているのでしょうか?

実は犬にとっても飼い主とのスキンシップは精神的に様々なメリットをもたらしてくれるのです。逆にスキンシップ不足が続くとストレスを抱えてしまったり、心の病気を発症してしまう事も……。

今回は犬にとってスキンシップはどんな意味を持つのか、そしてスキンシップのコツについても解説していきます。

目次

犬がスキンシップを喜ぶ理由

愛犬とスキンシップをしていると、飼い主だけでなく犬自身もすごく喜んでくれますよね。なぜあんなにも幸せそうなのでしょうか?

ここでは、犬がスキンシップを喜ぶ理由について見ていきます。

犬が群れで行動していた時の名残り

そもそも犬という動物は本来群れを成して行動するもので、とりわけ群れのリーダーには絶対の忠誠を誓っています。この時はお互いの身体を舐めあったり触れたりする事でコミュニケーションを取っており、飼い主とのスキンシップが大好きなのはこの頃の名残なのです。

特に群れのリーダーに該当する飼い主とのスキンシップは、その群れでの安心感を与えるという意味でも特別幸福に感じるのだとか。飼い主の周りでお腹を見せたり、すり寄ってきたら「撫でて欲しい」というサイン。思う存分撫でてコミュニケーションを取り合いましょう。

因みに、飼い主の匂いを嗅ぐ仕草もコミュニケーションの一つ。犬同士ではお互いの匂いを嗅ぐ事で様々な情報を見せあうため、飼い主に対しても同じような事をしているのだとか。また、リーダーである飼い主の匂いを嗅ぐことで安心しようとしているのではとも言われています。

幸せホルモンが分泌されているから

愛犬とスキンシップを取る事でオキシトシンというホルモンが分泌されます。このホルモンは【愛情ホルモン】とも呼ばれているもので、その名の通り相手との愛情を感じると分泌されるもの。人間の母親と子供の間で分泌されるという話が有名ですが、実は犬と飼い主との関係でもオキシトシンは分泌されるという事が分かりました。

因みにこのホルモン、なんと犬だけでなく人間にも分泌されているとのこと。犬と触れ合う事で、犬だけでなく飼い主まで幸せになれるという事ですね。

犬とのスキンシップを怠ってしまうと……?

スキンシップは精神に様々なメリットをもたらしてくれますが、逆にスキンシップを怠ってしまうと問題行動や精神的なストレスを引き起こす原因になります。

ここでは、犬とのスキンシップを怠るとどうなるのかについて見ていきます。

気を引こうと問題行動を起こす

愛犬とのスキンシップを怠っていると、段々と無視されているような感覚に陥ってしまいます。その結果、どうにかして飼い主の気を引こうと問題行動を起こすようになっていく事があります。初めこそふてくされているだけだったり、すり寄ってくるだけですが、そのうち吠えたり家具に噛みついたりと徐々にエスカレートしていくように。最悪の場合、他人に怪我を負わせてしまうかも……・

また、問題行動を起こしているうちに犬自身が怪我をしてしまう可能性もあります。もし愛犬の様子がどこか不機嫌そうであれば、それはスキンシップ不足が原因かもしれません。犬だって寂しくなる時があります。すり寄ってきたら、ちゃんと構ってあげましょう。

精神的なストレスを抱えてしまう

犬にとって飼い主は頼れるリーダーであり、傍にいるだけで安心できる存在です。そんなリーダーが自分の事を構ってくれなかったら、愛犬はどう思うでしょうか?きっと、とてつもなく孤独を感じてしまうはずです。実際、ペットホテルなどの施設に数日間預けただけで体調不良になったというケースを耳にした人は多いでしょう。

また、精神的なストレスは構ってくれない事以外でも徐々に溜まっていくものです。最近愛犬の様子がおかしかったら、精神的なストレスが要因かもしれません。一度動物病院でしっかり診てもらいましょう。

慢性的なストレスは病気の原因にも

上の項目に関連して、精神的なストレスを溜め込みすぎると免疫能力が低下したり、気分が落ち込みやすくなってしまいます。最初のうちはあまり行動にも代わりがありませんが、そのうち食欲不振や消化機能問題、うつ病などの症状になってしまう可能性が……。これらの症状は犬が孤独を感じた時に発症するリスクが上がります。

また、慢性的なストレスは自律神経の乱れを生んでしまい、睡眠障害や皮膚病などの病気にもなりやすくなります。特に睡眠障害は放置していると体力がなくなったり、別の病気を併発する事があるため、なるべく早い段階での対処が望ましいですね。

犬とのスキンシップの方法

ここからは具体的にどのようにして犬とスキンシップをしたらいいのかについて見ていきます。愛犬と楽しいスキンシップを取れるように、ぜひ覚えておきましょう!

犬を撫でる時のコツ

犬を撫でる時は、愛犬の飼い主に対する警戒心によって撫で方を変えると良いです。

まず、飼い始めたばかりで愛犬の飼い主に対する警戒心が強い段階。この段階の撫でるコツは【犬の頭の上から手を伸ばさない事】です。犬から見た人間のサイズを考えると分かりやすいですが、自分の頭上から警戒している相手の手が伸びてきたら怖いですよね。また、撫でる場所は胸や身体の側面などの犬から見える位置を撫でるようにしましょう。

ある程度慣れ始めたら、今度は犬の様子を見ながら徐々に撫でる範囲を広げていきます。特に顎の下や背中は撫でられると嬉しいと思う犬も多いのでおすすめです。ただし、反応が可愛いからと言って撫ですぎないように注意してください。

犬が撫でられて嬉しいと感じる場所ってあるの?

犬が撫でられて嬉しいと感じる場所ですが、正直な話愛犬の好みや性格によって変わってくるため、どんな犬でも嬉しい場所というものはありません。それに、その犬のお気に入りの場所であっても、怪我や病気などで違和感がある場合は撫でられるのを嫌がります。身も蓋もありませんが、結局のところ愛犬の反応を見ながらその日のベストな場所を探り当てるのが一番おすすめです。

とはいえ、基本的には一般的なイメージも強い胸や首、背中などの場所がお気に入りという犬が多いようです。撫でる場所に迷ったら、最初はこの辺りを撫でるのが良さそうですね。良さそうな反応なら、そのまま少しずつ撫でる範囲を変えてみましょう、

犬が触ってほしくない場所について

触られてうれしい場所は犬によって変わってきますが、触ってほしくない場所はほとんど同じ事が多いです。その場所とは、身体の色々な所の先端部分やしっぽなどの神経が集まっている場所。また、口の周りや口の中を拒む犬も多いですね。

他にも、怪我をしていたりなどの理由で嫌がる事もあります。ボディチェックの際の参考になる事もあるため、普段はお気に入りの場所なのに威嚇したり嫌がっている場合はメモしておきましょう。

愛犬とのスキンシップは大切な時間

犬にとって飼い主とは大切なリーダーです。そんな飼い主とのスキンシップは何よりも楽しい時間であり、幸せな時間になるでしょう。しかし、一方でスキンシップを怠ってしまうと、反対に慢性的なストレスの原因になる事もあります。

たとえ忙しくても、愛犬とのスキンシップの時間はなるべく確保してあげましょうね。

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